【ドメーヌ・ジルベール・ピク】は、かつてよりずっと、樽ではなくタンク仕込みのシャブリ支持派の一員である。彼らのシャブリ・ヴィエイユ・ヴィーニュは、素材となる葡萄そのものと純粋さが融合した、本当に偉大なシャブリとはどうあるべきかを証明する典型的な見本である。 タンクかオーク樽熟成かというシャブリの2つの相対する造り方について、かねてから論争がある。 このドメーヌを弟のパスカルと共に経営するディディエは 「私達は両方を試しました。今までの経験では、タンクで熟成させた方がより良い品質になりました。樽熟成させたものには、トースト香とヴァニラ香が出ます。私達の意見では、それはシャブリのミネラリティにうまくマッチしないと考えています。」と語る。 ピク兄弟は、2つのプルミエ・クリュ、ヴォグロとヴォークパンを造っている。しかし、我々は彼らの素晴らしいシャブリ・キュヴェ・ヴィエイユ・ヴィーニュこそ、ミネラルにあふれ、フレッシュでリッチなシャブリの見本であると思う。そして、それはこのエリアでしか見出せないものである。ディディエとパスカルは、このキュヴェを良いヴィンテージにしか造らない。