伝統ある名家である「ゴッセ家」は、16世紀からアイ村を本拠地にブドウ栽培業に携わってきました。先々代となるガブリエル・ゴッセ氏が自身のシャンパーニュを初めて手がけたのは1930年代のことで、その際に自分の名字の「ゴッセ」の後に 妻の名字「ブラバン」を続けた形でラベルを作ったのだそうです。今は、ガブリエル氏の孫にあたるミッシェル氏とクリスチャン氏の兄弟が中心となり、アイ村のグラン・クリュを拠点に約9.6haの畑を管理していますが、その中でもアイ村最上の丘に広がる命名畑(リュー・ディ)となる5.6haは、大変評価の高い区画だとのこと。 また、ゴッセ・ブラバンのメゾンはかのボランジェの向かい側にあるといい、規模の大きさこそ違えど、両者はお互いを尊敬し、影響を与え合っていると言われています。ゴッセ・ブラバンではブドウのアロマの凝縮を最大限確保するために、栽培肥料は自然のものを用い、リュット・レゾネを採用しているとのこと。そしてテロワールを最大限表現するべく、キュヴェのブレンドの選択肢を拡げる目的で醸造は区画ごとに別々に行っているそうです。なお、圧搾は伝統的な垂直圧搾を採用しており、発酵はオーク樽を一切使わないステンレス槽による発酵だとのこと。全てのラインナップにおいてマロラクティック発酵と自然ろ過、デゴルジュマン後の三ヶ月熟成が施されるということで、そのシャンパーニュ造りの姿勢には並々ならぬこだわりが感じられます