シャトー・グラン・ピュイ・ラコストコストパフォーマンスの高さと、安定した高い品質で、長年のボルドー愛好家から厚い支持を受ける老舗シャトー。ポイヤックらしい豊かで力強い味わいが魅力。格付け第5級グラン=ピュイ=ラコストは、ジロンド河から離れた「バージュの丘」にあり、大柄で寿命が長いフルボディのポイヤックを産することで確固たる定評がある。1km ほど離れたお隣、ランシュ=バージュと似ていなくもない。しかしながら、1960年代から1970年代につくられたワインは、ランシュ=バージュ同様、品質にばらつきが多かった。これは今思うに、オーナーの健康状態とも関係があったのではなかろうか。たとえば、1966年や1975年といった当たり年には、このグラン=ピュイは期待に応えるほどのものをつくれなかった。この時期のそのほかのヴィンテージ、特に1976年、1971年、1969年、1967年などは、どうしたわけか、完全な失敗作に近い。おそらく細部へのこだわりが足りなかったのであろう。しかしながら、1978年以降、グラン=ピュイ=ラコストはすばらしいワインをつくり続けている。1982年、1990年、1995年、1996年などは、このシャトーの長い歴史の上でも語り継がれるべき偉大なるワインである。デュパン氏の運営方法に対して、ボリー氏の運営方法は次のようなものだ。収穫時期を遅らせることによって、カシスの果実味が強く、豊富なグリセリンを含み、力強さとボディを備えたワインをつくるのである。1990年代の半ばまで、グラン=ピュイ=ラコストの価格は、その品質に見合わない控えめなものであり、時にはいくぶん過小評価すらされていた。
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