バランタインリミテッドは、長期熟成モルト原酒とすっきり軽やかな味わいの若干若いグレーン原酒をブレンドした、ブレンデッドウイスキーならではの逸品。 3代に渡るバランタインマスターブレンダーの知恵と技術が結集されてつくりあげられた、類稀なバランタインの傑作品。 非常に希少な長期熟成モルトウイスキーがブレンドされている事もあり、その名前が示すとおり、LIMITED "限られた"商品です。 以下、2010年8月サンディ・ヒスロップ氏初来日の際、山崎蒸溜所でのヒスロップ氏と山崎蒸溜所の輿水チーフブレンダーの対談コメントより抜粋。対談中のウイスキーは当時日本では未発売だったバランタイン・リミテッドです。 ヒスロップ:私も今日のために持ってきたボトルがあるので、どうぞ試してみてください。 普通のバランタインと違って、オールドモルトに対し、とても若いグレーンを組み合わせたものです。 30年以上の重いモルトを使っている反面、グレーンの若々しさの効果で、生き生きとした味わいに仕上がっています。 喩えるなら、微発泡・・・ではないですけれども、そんなニュアンスがあるでしょう。「スパークル(きらめき、ぶどう酒などの泡立ち)」とでもいいますか。 これはスコットランドでもほとんど売っていません。数が非常に限られるのと、エイジ(熟成年数)の表示ができないので、お客さんに伝わりにくい面があるんですね。 本当はエイジにだけとらわれずに味わいを追求した、こういうウイスキーをもっとつくって見たい気持ちはあるんですが・・・。 輿水:よく分かります。うん、これはすばらしいですね。ウイスキーにとってエイジは大切だけども、古ければすべていいというわけではないんですよね。 こんなふうにノンエイジで組み合わせることも、実はブレンドの本質、醍醐味だと思いますよ。 このウイスキーが、若い原酒のパワーで、熟成した原酒のひと味ちがう表情を引き出しているようにね。 しかし、こういう味わいを「スパークル」と表現するんですね。興味深いです。勉強になりました。