モルト好きの方には高品質インディペンデントボトラーとして名高く、またその小さいラベルがトレードマークでもある「アデルフィ」。 すでにボトラー界では一定の地位を確保しているアデルフィですが、数年前にオーナーが代わったことはあまり知られていません。 同社の歴史は古く、1826年にアデルフィ蒸留所として、スコットランドのグラスゴーで創業しました。残念ながら1906年には創業を停止してしまいました。それから長い沈黙を経てアデルフィの名前が市場に復活したのが1993年。創業時のオーナーのひ孫がインディペンデントボトラーとして、活動を再開したのです。 その時から「常に品質を追い求め、大量生産に走らず高品質を維持する」事をポリシーに掲げ、これは2004年に現在の新オーナーに経営権が移ってからも頑なに守られています。品質にこだわっているひとつの例が、「ウイスキーテイスティングチーム」。毎回のボトリングでは樽選びのために数人のグループが同時にテイスティングをするのですが、その中核メンバーがあのチャールズ・マクリーン氏なのです。彼は今までに数多くのウイスキーに関する著書を残しており、業界でも著名なウイスキーライターです。そのチームが多数のサンプルを取り寄せ、良質な樽を厳選しているのですが、なんとその割合は約20のサンプルの中からたった1つを選び出すという徹底ぶりです。 ◆テイスティングノート カラー:見事なダークマホガニー。 香り :酸味あるレーズン、プラム、少しの火薬、スモークと磯、奥にフルーツとライトなチョコレート。 ボディ:レーズンと少しの火薬、甘いスモーク、奥にフルーツとチョコレート。 フィニッシュ:スモーキーでビターに長く続く。