パーカーポイント 92点
ラベル作者:ニキ・ド・サンファル
ムートンは樽でのマロラクティック発酵を試みている(1997年の20%はそうして醸造された)。いくらか1985年に似た特徴があるが、結局は違う。1997年はカベルネ・ソーヴィニョン81%、メルロ13%、カベルネ・フラン3%、プティ・ヴェルド3%のブレンドである。収穫の60%だけがグラン・ヴァンに投入された。享楽的で外向的なムートン(だから1985年と比較できる)で、深みのあるルビーから紫色、熟したタンニンがあって、すべてを語るムートンのカシスがそのアロマと味わいの中にある。ムートンのメルロの収穫は9月11日に始まったが、それから9月16日までに止められ、結果として10月5日という非常に遅いカベルネ・ソーヴィニョンの摘み取りになった。とっつきやすいが先の2回のヴィンテージの巨大さはない。1997年のムートンは口に含むと柔らかく、純粋な果実味が燻(いぶ)したような新樽とよく統合され、アタックからは想像できない驚くほどの余韻を感じる。この逸品には適度のタンニンがある。